logic system continued.

http;//d.hatena.ne.jp/hello-m/ ではてなダイアリーで12年間書いてたブログ『logic system』から引っ越してきたので、その続き、という意味での『continued』。

沖縄2日目。

7:30のアラームで目が覚める。スタッフは8時には家を出ないとまずいんじゃなかったっけ…と思いつつ、わざわざ起こす勇気は無い。とりあえず自分だけ仕度をして、出撃準備。スタッフの車に乗って、家を出たのは8:30。会場近くのマックで下ろされる時に、スタッフに「頑張って!」と激励。石田衣良の『少年計数機』を読みながら朝マック、あと「hands」と言う情報誌を読む。ガイドブックやタウン情報誌は最初から当てにしてなくて、なんか現地の音楽雑誌にクラブ情報が載ってるこの雑誌が俺にはぴったりだった。そうだよ、沖縄来たからには沖縄インディーズ聴いていかないと。

ゆいレールの駅の反対側のファミマで、ビニ傘と昼ご飯を買う。ポークたまごおにぎりとか、沖縄限定なんだなぁ。しかもポークがSPAMじゃなくて別のメーカーのものだし。そうこうしているうちにちょうどいい時間になったので、いざ会場へ。

そんな訳で、この旅行のきっかけとなったクイズ大会、「琉九大学オープン」である。会場に入ると本土で見知った顔ばかりでげんなり。初めての沖縄がクイズなんて、沖縄くんだりまで来てなんでわざわざクイズなんて、そんなこと最初からずっと思ってたさ。でもその分、昨日の時点ですでに元を取ってるし。それに、あのスタッフの表情を見てしまっては、そんなあまりにも失礼な思いはおくびにも出せなくなってしまっていた。来たからには、やるしかない。あ、クイズ屋以外の読者の方に注意。ここから先はクイズやってないとわからない用語がどんどん出てくる上に沖縄あんまし関係ないんで、もう読まないで次の日まで丸ごと飛ばしちゃって下さい。

まず入って、2Rの選択。「短文」「知識派長文」は相性次第になってしまう。特に普段は得意なはずの「短文」は、どうもスタッフの問題傾向と合いそうに無い。すると残るのは「ベタ」「長文難問」になる訳だが、短期戦でいきなりベタのスピード勝負はしたくない。そして、こんな機会でも無ければ、オープンで難問での押し合いなんてそうそう出来ない。面子がばらけたのを確認してから、「長文難問」を選択した。周囲はかなり驚いていたようだけど、俺にとっては必然的な選択だった。

そして、ペーパー開始前の3Rの選択は、Eコースがイントロと言う事で、まぁ責任だなと思い第1希望に。そして第2希望はタイムレースにした。難問→ベタと言う、とんでもなく極端な選択である。だけど3分ハーフ×2と言うことで、たっぷりとクイズが出来るし、作戦も出来上がっていたのでこっちにした。大体、この大会のコンセプトは「ちゃんぷるー」なんだから、いろんな傾向を楽しまないと。

で、前説で例のごとくちんすこうを投げつけられてから、司会登場。若手2人にひそかにエールを送りつつ、ペーパー開始。…難しい。短文がかなり渋いところをついている上に、長文はつまらない勘違いを重ねて得点を落としている。顔を半分取れて、どうにか助かったようなもんだ。にしても、ペーパー17点はひどい。コース選択も、思い通りに行かないような気がしてきた。

2R、短文問題を聞いて、「うわーやっぱりこっちだったか」と思う。難問を選択しているのは5人しかいなくて、5抜けまで得点が入るから、確実に得点は入るのだが、短文の方が明らかに早く抜けられそうだった。相性が悪いと思っていたのは間違いだったか…でも難問押したかったからいいや。相手は貞雄プロ、久栗、十段さん、T山さん。飛ばずに最後まで残って5抜けの5点ってのは、さすがにかっこ悪いから避けたいな…と思ってると、うまい具合に「ヨッヘン・リント」を押し勝つ。続く問題がフェリーニの映画を答えさせる問題で、「後フリつけやすいのは『甘い生活』かな〜、でも間違えてから3○つけられる自信は無いから勝負出るのやめとこう」と思ったら当たってた。これを取っておけば自分が1抜けと言うありえない展開だったのだが。「シルヴィア・ビーチ」と言う単語に反応するも「シェークスピア書店」を思い出せなかったりで、なんやかやで結局最後の2人。あーもう何でもいいから抜けたい、と思っていたら「世界最高齢のプロスキーヤー」と来たので押す。「えーっとねぇ、三浦…あーどっちだっけ、いいや、三浦雄一郎」正解。これで一応T山さんを残して4抜け、どうにか「ちょっとなら難問も押せるんだよー」ってところは見せられた気がする。やれやれ。まぁここでのハイライトは長文の「ラモス瑠偉」と短文の「導かれし者…のぉ〜!!」でしょう。後から聞いたらラモスはもっとひどい問題文だった。

ペーパートップは30点。まぁ大きく水をあけられることは無かったのでギリギリセーフ。にしても2Rで10点しか取れなかったので現在27点。3Rもルール的に3抜け狙いで、26人→15人と言うわりと広い枠とは言え、37点で予選通れるかな…ちょっと不安。

3Rは自分が出てないところは駆け足で。Aコース、貞雄プロがありえない。12○2×って何よ。司会Kによって葬られた3人は全員、貞雄プロの正解で恨みの門へ旅立って逝きました。2位は最終局面で逆通過席から這い上がったのがT山さん、3位は序盤はよかったけど後が振るわなかったペーパートップの久栗。続いてBコース、さんきちさんのうさんくささ大爆発。1問目勝抜けは参加者にしてもスタッフにしてもしてやったりだろうなー。自分があのコース参加してたら、1問目わかったら確実に勝負挙げてたけど。どうせ1問目はみんな牽制してパスするんだし、そこで裏ついて勝負かけるのなんてせいぜいあと1人くらいなんだから。続いてM里さん、S藤さんと勝抜け。つーかM里さんのクイズを生で見られるなんて。そしてCコース。黒歴史に尽きる。雅さん、梅野さん、Jの順に勝抜け。つーか30問限定の企画で、全体で11○12×はひどいだろ。

さて、タイムレース。自分以外は全員2Rでベタに行った人ばかり。つーか長文・難問合わせてもここに参加してるのは俺1人。面子的にどうなることやら…と思いながら前半スタート、するとバーンがいきなり5連答。あーもうこれはとっとと抜けさせようと思い、前半3○くらい取れたらいいかなーと思うも、他の面子がバーンに振り回されて大荒れ。スピードが大幅に上がり、結局1○0×で終了。やっべぇーと思いながらタイムスを読む。後半1問目がここから出るかも、とか思いつつ「キャンプ・ハンセン」とかの単語を一応拾っておく。前半は当然16○1×のバーンが勝抜けて、後半スタート。すると今度はこーぢさんが走る。それでも×だけは絶対つけないように、マイペースで押す。ただ、ボタンのランプが小さいのと、マイクが使えないので、正誤判定に必要以上に気を使って、途中から答えを叫びだす。普段の俺なら絶対に見せない姿だけど、これが功を奏したのか、途中で一気に4連答。それでもある程度正解が分散してるので安心出来ないが、だんだん正解を重ねられるようになってきた。そして後半終了。後半は13○1×でこーぢさんが勝抜け。そして前後半のトータルで3抜けを決める。手計算では6○0×の計7点で、スタッフの間で「9点で確定」とか言う声が聞こえてきたので、「あーダメかな」と思ってたら、なんとその9点が自分で、無事に3抜け。作戦成功。後から記録見てみたら、残り5人の成績が-2、+9、+1、+2、-8と、俺ダントツでやんの。つーか前半の記録だけ見て、バーン16○1×に対して、あとの6人全員足して6○16×。そりゃ無理だわ、いろんな意味で。

結果はどうあれ、難問・ベタの両方で抜けると言う目標を達成し、満足。決勝はギリギリだなぁと思ってたら、13位で呼ばれる。この時点で、長文コース残り1枠、短文コース残り3枠。非常に困る状況で呼ばれてしまった。しかしさっきのタイムレースで気力を使い果たして疲れている。それから、ホールだから仕方無いんだけど、スピーカーがステージの外を向いているので、これ以上この音響で短文をやるのがつらい。さらに、短文に行っている人間は関東でも戦う機会がいくらでもありそうなのに対し、長文は滅多に戦えない面子ばかり。そんな訳で、勝ち目は薄いかもしれないけど、一発逆転もあり得ると思い長文コースへ。敗者復活のハイライトは正誤判定のS本君があの険しい表情で「インスタントジョンソン」と言うバカワードを正解したところか。

準決勝、早押しボード。…全く持って歯が立たない。学生系はある程度の難易度で収まってて、答え聞けば「あーそうか」と思える問題なのに対し、知識派の難易度があまりにもぶっ飛んでる。「ドラムンベースと言う名称を考案したDJ」と言う問題で、「明らかに俺しか答えられないだろこんなの。どーだろ、元祖って言えばGoldieか、普通に有名どころでCarl Coxあたりか」とか思ってたら、正解は「LTJ Bukem」。そんな単語をオープンで聞く日が来るとは夢にも思わなかった。思わず「ムズいわ!」と口走ってしまう。あとは「フランキー為谷」を「ピグモン勝田」と間違えたり、「ディオファントス」を頭ハネされて、前フリ聞いたことあるのに思い出せず、「石井四郎」なども取れず、全く身動きが取れないまま終了。知識派で少し拾って、学生系もボード正解で稼げば、芽はあるかもと思ったのに…無念。そんな中、1抜けはなんと単独正解2問で、それ以外の問題は一切わからなかったと語るクラッチ。あとは貞雄プロに久栗と順当。

もう片方の準決勝は変則上座。これがもう荒れる荒れる。疲れたっつってんのに撮影やらされてる俺はもうたまったもんじゃない…が、展開としてはどんどん面白いことになる。大激戦の末、上位を死守したJとバーン、そして準決勝で初めて傾向を変えてきた十段さんが勝抜け。カメラ回してる方としては、このラウンドだけで45分かかってて、終わって思わず「長ぇよ!!」と叫ぶ。

そんな訳で、バーン、J、貞雄プロ、久栗、クラッチ、十段さんと言う、順当なのか何なのかよくわからない面子での決勝。ルールは長文×短文のスクエア、3×失格、60問限定、16点で優勝。開始4問を聞いて思わず崩れ落ちる。4問とも確実に押し勝てたよ…準決勝で短文を選ばなかったのが本当に悔やまれる(って短文で勝ち上がれた保障は無かった訳だが)。特に「Do They Know It's Christmas」なんてFのイントロで出してるっつーに。しかしスタートが1×1ではなく0×0なので、3×失格ルールはかなり厳しい。これにより、バーンとJが相次いで失格。特に失格直前のバーンの顔にははっきりと悲壮感が見て取れた。その後は貞雄プロが走る。この日のために短文を訓練してきたらしく、「のれん分け→かまど分け」と言う、短文をきっちりやってる人でもなかなか取れないパラレルを正解し3×3とし、一気に空気が変わる。この危機感を真っ先に察知して、攻めに転じたのが久栗。何としても短文を押させないように、ガンガン潰しにかかる。最終局面で、貞雄プロが3×4に対して、久栗が7×2。前者は短文正解で優勝、後者はどちらを正解しても優勝。だが4人全員2×がついており、もう後戻りは出来ない。そして続く短文。「夜空に輝く星を1等星から6等星までの6つの等級に分けた、古代ギリシアの/」点いたのは…貞雄プロ!「ヒッパルコス!」なんと短文で優勝決定!崩れ落ちる久栗。あまりの名勝負に言葉を失ってました。そして、自分があの舞台に立てなかった悔しさがこみ上げてきました。

そんな訳で、終わってからは飲み会。飲み会担当のもよさんは次の日に市庁試験を備えてると言うことでウーロン茶。とにかくスタッフがやってきて、司会で頑張ってたM下を見た瞬間思わず抱きしめてやりました。あともう片方の司会の桜庭にはあの年にして何とも言えない貫禄を感じました。奴とは今度もっとゆっくり飲みたいね。この飲み会でビールをかっ喰らって、少し苦手だった泡盛にもようやく慣れてきた、むしろ好きになってきた気がしました。まぁとにかく、一部の人間がはしゃぎ過ぎ。九大勢と固まって「やーねーあの人達」みたいな冷たい視線送ってたんですが、途中でM里さんにご挨拶されて恐縮しきり。終わってからはみんな通路塞ぐわ店の前で溜まるわ、お前ら沖縄来てまでやること一緒か!とか思いつつ11人でN君の家へ。

N君の家では翌日の観光の準備をしつつ、クイズ論を戦わせる連中を尻目に司会2人とまったりとabc対策にマニュアル3を読んだりする。つーか桜庭、本気だな。マジで頑張って欲しい。愚問とかイントロとかいろいろやって気がついたら6時回ってたので寝る。それにしても師匠はみんなに愛されてますね。