通訳検定２級２次試験。

１次試験の模様はこちら→id:hello-m:20040530#p1
前日飲みまくって２時間しか寝てないとか、ろくに対策してないとか言うのは全く関係ありません。実際、検定自体は集中力は全く途切れなかったし、対策なんてのははっきり言ってしようが無いもんだし。そんな訳で今回はオールリスニング。

I.英語スピーチ同時通訳

まず、英語のスピーチを通しで聴く。次に、同じスピーチを５つに分けて聴く。途中でピー音がかぶさる部分があり、その部分だけが音なしでもう一度流れ、そこだけを訳す、と言う内容。スピーチは「イラクの大量破壊兵器に対するアメリカの対応」と言ったもの。って言うかきょうび、この手の検定ではこれしかネタねぇのかよ。ペースを掴むのが大変。まず短時間で単語をほぼ一字一句把握しなければならない上に、それに対応する日本語の表現を思い浮かばなければならない。で、同時通訳を想定しているので、書く時間がかなり短い。うわーこりゃ大変だ、と思いながらこなしていく。普通の試験だったら、次の問題で時間が余ったら前の問題に戻って書いていったりするんだけど、この場合、そうやって前の問題に戻る頃には前の内容が頭から抜けている。３回も聴けば十分だろうと思われるかもしれないけど、断片的に聴いたりしてるので、実際にやってみると全然追いつかないです。それ以上に、まず最初に流れたスピーチの音質が悪くて、それに慣れるのに余計な時間を食ってるし。それでもどうにか全部書く。

II.英語スピーチ要訳

続いて同じスピーチをもう一度、同じ区切り方で聴き、それぞれの部分を80〜100字にまとめた要訳を日本語で書く。そして最後に、スピーチ全体の短い要約を３分以内に英語で書く（「要訳」と「要約」の違いに注意）。これは単語単語にそこまでこだわる必要が無いので、わりと勢いで書いてしまうんだけど、大体書いてるうちに文字数制限を気にするようになり、今思うと前半部分を重視してしまってる部分があったかもしれない。書く前から「このへんはこれくらいの字数で」とか言う意識を働かせれば、もっとまとまった訳が書けたかもしれないんだが。大幅に的を外れた訳では無いにせよ、あまりスマートな訳が書けた、とは言えないかも。５文字くらいオーバーしそうになって、字数合わせるのが大変だったし。あと普通に漢字が思い出せないとかで余計な文字数と時間を食ったり（実はこれが一番でかかった）。逆に、もうこの時点でスピーチを聴くのは４度目になるので、要約の方はすんなりと書けた。６行くらいしかスペースが無かったけど、うまくまとまった。やっぱり、こう言った思考は英語の方が楽に出来るのかもしれない。

III.対談英訳

インタビュアーが英語で質問し、それに日本語で答えると言うスピーチを聴き、日本語の部分のみを英訳する、と言う内容。内容は「日本のEUへの参加とEUの規模拡大」。正直、今までの苦労が嘘のように…ってさすがにそこまで言うほど簡単なもんじゃなかったし、時間にも追われてたけど、結構すんなりと進みました。筆記体で書いてるから、日本語より英語の方がサクサク書ける。スピーチ中のメモ書きの方も、日本語・英語問わず、全部英語で書いてたし。しかし、英語のスピーチのメモを英語で書くのならまだしも、日本語の文章のメモも英語で書いてたって言うのは、それだけ英訳があっさりと出てきたと言うこと。どうも自分は、理解力は日本語の方が高く、表現力は英語の方が高いようで、日本語の英訳はすんなりと出来るけど、英語の和訳はてこずるようです。で、これで試験終了。全部で60分強。

それぞれの問題の時間があまりにも短かったことについては、最初は戸惑ったけど、徐々に慣れてきた。しかしそんなことよりも、総じて思ったのは「俺ってやっぱ日本語ヘタだなー」と言うこと。日本語での表現力の乏しさをここまで思い知らされることになるとは思わなかったです。前回は書いてある文章の翻訳だったから多少考える時間もあって、「なんか表現が合わないなぁ」と思えば書き直す余地もあったけど、今回の場合はとっさの判断が要求されるだけに、最初に浮かんだ表現が最善の表現である必要がある。そうした時に、毎度毎度そこまで上手いこと浮かんでこない訳で、そう言った意味できつかったです。しかし逆に、英語だと結構すんなり書けることに驚きました。やっぱり日本語で生活していても、教育は英語で受けてるから、英語から多少離れたところで、まとまった文章を書くのは英語の方が楽に感じる訳です。たしかに専門的な話をするにしても、英語の方が単語が出てくるし。まぁとにかく、疲れた。眠い。