logic system continued.

http;//d.hatena.ne.jp/hello-m/ ではてなダイアリーで12年間書いてたブログ『logic system』から引っ越してきたので、その続き、という意味での『continued』。

オリコン上半期ランキング発表。

オリコンは集計の締切がちょっと早いのでもう発表されてしまうんですが。トップ10を男性アーティストが独占、30まで広げてもなんと25:5という、ちょっと前ならあり得ないような男女比になってます。
興味深いのは、30曲中10曲がジャニーズ、B'zとレミオロメンが2曲ずつ、そして女性5曲のうち4曲にEXILEを加えて5曲がavex。これでもう上位のおよそ2/3が埋まってしまいます*1。つまり、もう何年も前から言われ続けてきた、ミリオンバブルの崩壊・趣味の多様化・販売形態の多様化によるCDの売れ行き不振の結果、チャートに残るのは確実に固定ファンを持っている人達だけ、ってことになります。もうますますオリコンの信頼度がなくなってくる*2
残った11曲を見ると、ドラマタイアップの効果が高いだろう絢香とKに、購買層がジャニーズとあんまし変わらないWaTはとりあえず置いといて、際立ってくるのは湘南乃風、monkeymajik.*3ELLEGARDENあたりでしょうか。つーか消去法でもうこの3組くらいしか残らないってだけなんですけど。過去には大物とこの手のブレイク組がチャートに共存してたんですが、今はもうこれくらいになってしまいました*4。そうでなければ、いくつもの巨大勢力がパイ争いをしてた訳なんですが、もうそこまで引きつけられる勢力はジャニーズしかなくなった、というのは前述の通り。完全な新人はmonkeymajik.ただ1組ということで、素晴らしいです*5
それにしても、リリース時期の関係で売上げ計算が分けられてしまったコブクロが残念です。あと3週くらい遅れて出てたらトップ10に入ってただろうに*6。で、女性ボーカルの時代は完全に終わったのか?と問うならば、やはりあくまでこれはオリコンのCD売上げだけで見てはならない、という大前提がある訳で。先ごろ、mihimaru GT『気分上々↑↑』の着うたダウンロード件数が100万件を突破したとかいうニュースも出たし*7
マスコミが「CD売上げ」以外のチャートなどの指標でアーティストを取り上げか、オリコンチャートの計測方式の見直しが行われる時代がいずれやってくると思うんですが、少なくとも向こう5年は変わらないでしょう。音楽業界はレコード→CDに似たような過渡期を迎えてるんじゃないでしょうか。そんなこと何年も前から言われてたことなんでしょうけど、今回の上半期チャートを見て、今さらながら再認識させられてしまいました。
ひさびさにはてなで実のある話を書けた気がする。

*1:さらにDJ OZMAORANGE RANGEソニー系とかいう強引な区分けも出来るけど。

*2:オリコンが出す数字が、ってことじゃなくて、オリコンなどのチャートを音楽シーンの指標として扱うことについて、という意味。だから「信憑性」じゃなくて「信頼度」という言葉を使ってます。

*3:いつまで経っても正式表記がわからん。CDジャケットでは大体monkeymajik.なのに、公式サイトではMONKEY MAJIK。んで販売店やチャート表記だと大文字でスペースが入ったり入らなかったり。

*4:実は湘南乃風ケツメイシと共にTOY'S FACTORY所属なので、年内にミスチルあたりが新曲出してヒットしたらトイズも勢力図に加わってくる訳ですが

*5:よく考えるとこれもドラマタイアップだったけど、先に挙げた絢香やKほどドラマの恩恵を受けてるかというとおおよそそうは思えないので。

*6:同じ発売日なのに年間1位→上半期3位というバケモノもいる訳ですが。

*7:ってこれもavexだな…しかしa-nationの前座やってた頃から考えると感慨深い。