サッカー日本代表、世界に先駆けW杯出場決定。
仕事帰りだったので家に着く頃にはすでにハーフタイムだったんですが*1、後半はかなり興奮しながら見てました。柳沢・大黒のゴールシーンは共に綺麗で、決まった瞬間は大騒ぎしてしまった*2。ハイライトで何度見ても、壮快なゴールだと思う。だがしかし、自分にとって最も印象に残ったシーンは実はここではない。
ロスタイム突入直後の、キム・ヨンスを中心とした大乱闘、そして激昂しながら退場するキムをなだめるリ・ハンジェ。
一般的な視聴者や日本代表サポーターにしてみれば「なんてことを」「大人気ない」などと思うシーンだろうが、俺にとっては、あの試合中であれほど悲壮感に溢れるシーンは無かった。自業自得とは言え、第三国での無観客試合となり、ホームのアドバンテージをなくしたのみならず、スタジアムの外には日本人サポーターが押し寄せ、日本のホームゲームくらいにまで思えてしまう状況*3。ここまで全敗で、勝たなければドイツへの道が完全に絶たれるのみならず、その敗北を「憎き日本」に喫して、どの面下げて北朝鮮に戻り、「将軍様」に顔を合わせられるのか、と言う絶望的なまでのプレッシャー。
柳沢にゴールを決められた後の北朝鮮代表は、どうにか攻撃の手を強めようとしたものの、チームに統一感も無く、攻撃自体も全くもって明後日の方向を向いていて、空回り以外の何ものでも無かった。それが、バックスが全てセンターラインの前に出てしまい、大黒とキーパーの広いエリアでの1対1と言う、言い訳の利かない状況を招いたものであろう。プレッシャー、空回り、フラストレーション、そう言ったものが一気に爆発したのが、あの乱闘シーンだったと思われる。キム・ヨンスの足が出た瞬間は、「ふざけんじゃねぇ!スポーツマンとしてやっていいことと悪いことがあるだろ!」と思った。一発レッドは当然の措置だと思われる。だが、怒りに打ち震えるキムを必死でなだめるリの表情を見た時、北朝鮮代表を取り巻く様々な状況に、少しばかりの同情を禁じえなかった。
とは言え、実力やプレイで言えば、あれは日本が勝って当然の試合だった。前述の通り、北朝鮮のプレイは完全に精彩を欠き、ほぼ空回りしか見られなかったのに対し、後半からの日本はボール独占率やシュートチャンスの上で圧倒的に上回っていた。事実、自分は日本代表の応援に徹していた*4。
完全勝利による、日本代表のワールドカップ出場確定。心から祝福したい。明日仕事が無ければ真っ先にビール空けてるよ!