logic system continued.

http;//d.hatena.ne.jp/hello-m/ ではてなダイアリーで12年間書いてたブログ『logic system』から引っ越してきたので、その続き、という意味での『continued』。

『ロスト・イン・トランスレーション』。

そんな訳で見てきました。月曜の朝の初回にも関わらず、封切3日目で話題作ってことで、200人くらい入ってました。券買うのに並んだし。ネクタイ外して平日の朝から通勤ラッシュに逆行して映画館って、傍から見たら完全にリストラお父さんだろうなぁ。いや俺の年齢なら早めの5月病か。で、感想書きますが、ネタバレはしてません(っつーか正直ネタバレするような部分ってあんまし無い)。それでも、「何も考えずに見たい」って言う人は、数行開けるんでここから下は読まないで下さい。色反転してもいいんだけど、むしろこれ読んでから見て欲しいとも思うんで。





結論から言うと、見てて非常にイライラする映画。それは映画の出来が悪いって言うことじゃなくて、2人の主役が東京で経験するイライラに同調して、という意味で。通訳が適当だったり、「ガイジンのお偉いさん」扱いされたりってのが、見ていて本当に頭に来る。ただ、それは俺の東京観だとか、日本にいながらにしてろくに日本の人らしい生活してなかったりとか、そう言う視点からじゃないとそうは感じないと思う。そう確実に言えるのは、周りの人間と自分の笑いどころが完全に違ってたから。言語的な理由で笑いどころが人とずれるって言うのは、英語の映画見る時はしょっちゅうあることだけど、今作に関してはそれが本当にはっきりしてる上に、周りが笑っている部分は自分は大抵苛ついてた。どこがどうって言うのを詳しく言っちゃうとネタバレになっちゃうんで言わないけど、頭が固い日本人と『ガイジンさん』とのコミュニケーションが成立しなくて、とにかく一方的にぶつけて「わかるでしょ?」って言うのが、自分には全く笑えない。で、ああ言う部分で笑ってる人は、当然「滑稽な日本人」と「ガイジンさんの日本文化の曲解」に対して笑ってるんだと思うんだけど、俺にとってはそれはどっちも笑いごとじゃない。
で、心配してた「東京観」なんですけど、やっぱし東京は「ギラギラした、よくわからないところ」って言う、過去にあったたくさんの東京映画と似たような感じで描かれてました。ただ、とりあえず今作に限って言えば、それは正しいと思う。と言うか、登場するキャラクター達にしてみれば、東京はそう言う風にしか映らないし、そうとしか見えないって言うのが一番素直な感想なんだ、と。そもそもの下敷きとして「東京の滑稽さ」って言うのが明確に意図されている訳だから、滑稽に映って正解なんだと思いました(マシュー南が出てくるのなんてその際たる例だし)。ただ、主役達にとってのエスケープが、なんか自分が嫌ってたインターナショナルスクールの学生文化みたいに映って、ガイジンさんが東京で辿りつくとこって結局そこなの、と思ってしまったのは軽く腹が立った。





誰かと一緒に見に行きたかった。誘われたらまた見に行くと思う。ただ、トレーラー見た時点から思ってたんだけど、この映画の主役はスカーレット・ヨハンセンよりもビル・マーレイだと思う。フライヤーやポスターにはスカーレット・ヨハンセンしか映ってなくて、すごく違和感を感じた。しかしタイトルのつけ方は非常に上手いと思う。って言うか同時上映してた『パーティー★モンスター』も実は結構気になってたり。