logic system continued.

http;//d.hatena.ne.jp/hello-m/ ではてなダイアリーで12年間書いてたブログ『logic system』から引っ越してきたので、その続き、という意味での『continued』。

MVA06大予想。

SPACE SHOWER TV MUSIC VIDEO AWARDS 06。まずは公式サイトをご覧下さい。

全14部門の受賞作発表に加え、BEST YOUR CHOICE中間発表が行われました。そんな訳でここで極めて主観的にばっさりと予想してみたいと思います。別に当たることを狙ってる予想じゃないんでまぁ適当に流して下さい。つーか実は去年も書いてたんですが、手違いで文章が吹っ飛んでしまったんです。あーあもう。つっても『GALAXY』はさすがに予想つかなかったけど。
予想の形式として、BEST受賞確率を考えて、各部門5作品に「100」のスコアから振り分けます。5作品合わせて100なので、「30以上が1つあればそれでほぼ確定」「ただしトップがどれだけ高くても20以上なら逆転の可能性あり」「トップとの差が4以下ならほぼ予測不能」といった具合で読んで頂ければよろしいんじゃないでしょうか。競馬みたいな本命・対抗とか、単に順位付けとかじゃなくこの形式を取るのは、「この部門はもうこれで確定」「2作品が大接戦、さらに3作品目もなくはない」といったいろんなケースに対応するためです。スコアそのもの以上に、「次の作品との差」が大きな要素になってると思います。
だけどまぁ数値は俺のさじ加減であって、別に何らかのデータに基づいて算出してる訳でもなんでも無いのであしからず。断っておきますが、各部門の5作品はあくまでも「すでに部門受賞を果たしている作品」です。好き嫌い抜きにどのPVも素晴らしい作品だと思いますが、あくまでも「BESTにふさわしい」という観点で予想しています。なのでファンの人とか怒らないでね、と。自分も書いてて、下の方の作品に低いスコアつけるの心苦しかったりしたんだから。「この1本が無ければ大激戦」ってケースもわりとあったりしてねぇ。
各作品の後のカッコはディレクター名です。超長文になったのではじめて「続きを読む」を使ってみようと思ったんですが何故かうまくいきません。そんな訳でログがえらい勢いで流れますが読む人は覚悟しといて下さい。では行ってみよー。

BEST NEW ARTIST VIDEO

最初にして最大の激戦区。4組ほぼ横一線、GREAT ADVENTUREだけ少し出遅れ気味ってところでしょうか。何も考えずに普通に選んだらまずはチャットモンチーなんですが、冷静に考えたらタカチャのキャリアとか、YA-KYIMのビデオの創作性とか、あふりらんぽスペシャ受けしそうな部分とか、かなり難しいです。NEW ARTISTとして見ると、チャットモンチーはまだ1曲だし、タカチャもプロデューサーとしてのキャリアはあってもソロワークは少ない。そうするとYA-KYIMあふりらんぽがあるんですが…ここは本当にどれが取ってもおかしくない。

BEST MALE VIDEO

KREVA、他のPVでもよかったんじゃないかと思うんですが、PVのインパクトを考えるとこれになるんでしょうか。対抗馬はあえてYOSHII LOVINSONではなくKen Yokoyamaで、逆転の可能性も十分にあると思います。これはPVの評価、と考えた結果です。上の2つに比べて『CALL ME』のPVが印象に残ったかどうかと考えると…ただちょっとまだ可能性を潰すには至らないので20以上はつけてます。

BEST FEMALE VIDEO

当日司会のやまだひさしをして「VJ泣かせ」と言わしめたこの5作品。ただノミネート辞退でもしない限り、ここはどう贔屓目に見てもYUKIでしょう。あとの4作品から選べって言われたらどれにでも可能性はあるんですが、このスコアのつけ方の極端さからわかるとおり、明らかに頭一つ抜け出してると考えます。下の3作品がどれもダンスが主体になっていて、特に『指切り』なんて非常に綺麗なんですが、『JOY』のダンスにかなわず潰しあいになってしまいます。Salyuはファンとして推したいけどさすがにこの並びでは…個人的に去年取った『Dialogue』の方が好みってのもあるんですが。あと特筆すべきは『WoWa』のナミエパンサーくらいか。ただ5作品中4作品がダンスビデオになってる中、唯一幻想的なイメージで作られた『Passion』が異彩を放っています。

BEST GROUP VIDEO

ここも難しいところなんですが…選曲、PV共に抜け出してるのは『ブルートレイン』かなぁ。すぐ下の2作品もPVは非常に見所満載で、普通に考えたらRIP SLYMEを対抗に持って行きたいところですが、個人的にはORANGE RANGEの2005年ベストが出て来てしまったので甲乙つけがたい。初代MVAウルフルズ、ひさびさの意欲作ですがちょっと今回は相手が悪かったかと。あとサザンは選曲といい相手といい、ここで賞を取る作品ではないかな。

BEST ROCK VIDEO

2005年は年末に大まくりを見せたELLEGARDEN、曲もPVも最強に印象に残るものに仕上がっており、本命視していいでしょう。BUMPがこんなに低いの?と思われそうですが、BUMPはどのみちBEST YOUR CHOICEで上がってきそうな気がします。対抗に推しておきたいのがDragon Ash、シングル化されていない『Los Lobos』。最もここはELLEGARDENと見ておいてわりと間違いないと思います。こんなこと書いといて大外しする可能性は当然あるんですが。ここのスコアはあまり自信がありません。

BEST POP VIDEO

さぁここも粒ぞろいですが、本命・対抗はこの2作と見て間違いないでしょう。カエラとゆずも強いんですが、相手が悪すぎます。SINGER SONGERは何故『初花凛々』ではなくこっちなのか…たしかにいい曲だけどこのノミネート候補の前だとどうしても弱く見えてしまいます。とりあえず前評判の高さからまぁ『POP STAR』でいいんじゃないでしょうか。これで逆転があったら驚きますが、BENNIE Kカエラからの逆転ならまだ納得が行きます。しかし女性アーティスト有利と見られるPOP部門でこれほどの強さを見せる平井堅はすごい。

BEST HIP HOP / R&B VIDEO

  • [34] HeartBreaker / TERIYAKI BOYZ(R) (dir.須永秀明)
  • [26] Story / AI (dir.大喜多正毅)
  • [18] ジョウネツ / 加藤ミリヤ (dir.江原慎太郎)
  • [12] Oh Yeah / ZEEBRA (dir.薗田賢次)
  • [10] BIG BANG THEORY / GAGLE (dir.木村和史 from KIMGYM)

誰がどう見てもTERIYAKI BOYZ(R)が大本命なんですが、AIの逆転もまだありえる、といったところでしょうか。にしても強烈なスコアつけてます。加藤ミリヤはやはり相手が悪い。ZEEBRAGAGLETERIYAKI BOYZ(R)の強大なインパクトには勝てません。この部門に関してはむしろTERIYAKI BOYZ(R)の対抗馬を4つ見つけてくることの方が大変、とまで言ってしまってもいいんじゃないでしょうか。AIはPVもよかったからFEMALEかCONCEPT部門なら…でもその2つもダントツがあるし、これが外れると、RIP SLYMEがこっちに移されでもしない限りこの部門成立しなくなりそうなんですよね。うーむ。

BEST ART DIRECTION VIDEO

ART DIRECTIONと銘打ちながらも案外ビッグネームが揃ったこの部門。ここは白一色の活用がうまくいった東京事変に軍配でしょうか。スコア的にもきっちりと並びました。ラルクは過去に『Pieces』でMVAを取っていて、今回もたしかに美しいPVだけど受賞を考えたらどうなんだろう。安藤裕子のPVが見てみたら非常に綺麗で目を奪われたんですが、このラインアップだと当て馬扱いされてしまうのが残念です。あとはレミオロメンが迫れるか。というか迫って欲しい。

BEST CONCEPT VIDEO

うわー難しい。ここのノミネート作はどれも強いです。『赤い電車』は言わずもがな、『World's end』は今のミスチルの集大成、『銀河』は本人達曰くケチャをイメージしたらしいあのダンス、『I My Me Mine』はなんとあの踊り狂ってる少女本人が曲を聴いてつけてきたらしい振り付け、そして『I'm in Love』は実際の結婚式を全くディレクション無しで撮影。これこそ選者泣かせだといいたいところですが、これはもうあらゆる面から考えても『赤い電車』に行くでしょう。これだけ大きくプロモーションが打たれたPVもそうそう無いし。岸田の鉄ちゃんぶり万歳、ってことで。けどこの5作品はよく選んだって言いたくなるくらい、どれも本当にクオリティが高い。

BEST GROOVE VIDEO

  • [25] THANK YOU FOR THE MUSIC / bonobos (dir.ELECROTNIK)
  • [24] A Song feat.PES & SU / breakthrough (dir.suv)
  • [20] キットヒット〜踊るカルマン〜 / FIRE BALL (dir.マサオ)
  • [19] NA!NA!NA!〜ヌルピョン太の大冒険〜 / PE'Z (dir.東弘明)
  • [12] SPEAKER TYPHOON / DJ TASAKA (dir. 田中秀幸)

BEST NEW ARTIST VIDEOに並ぶ激戦。ここは本当にわかりません。映像の作りから見ればbonobosがほんの少しだけ抜け出してるか、といった感じですが、美しい映像で綴ったbreakthroughも捨てがたいし、踊ってるカルマンがレゲエ界で大ブレイクしたFIRE BALLもありえます(今回REGGAE部門なくなってるし)。映像でグルーヴを表現した、という意味で一応bonobosに1スコア差で本命にしましたが、正直breakthroughと同率にしたいくらいです。スコア補正の関係で20以下についてしまったけどPE'Zも来ないとは言い切れない。

BEST CG/ANIMATION VIDEO

そういえばGROOVEにテクノものが少ないと思ったらこっちに固まってました。ここははっきり言って全く評価が出来そうになくて難しいんですが、HALFBYのPVがgroovisionsテイスト満載なのと、HIFANAのドストレートな作り方が一歩前に出てる気がします。あとはRYUKYUDISKOに少し可能性が、と言いたいところだけどいかにも過ぎるんだよなぁ。HIFANAの「狙ったストレート感」じゃなくて、なんかふつー、って感じのところが。そんな訳で本命は2組立てることにして、ちょっとここは微妙なんでこれ以上のコメントは控えます。つうかHIFANAは2年前に取ってるし、groovisionsMVA常連なんで予想としては鉄板過ぎるほど鉄板なんですが。

BEST STORY VIDEO

ここはさすがに『さくら』確定だろう、と誰もが言いたくなるところだと思うんですが、そう簡単に予想を終わらせたくないあまのじゃくな俺は、『メバエ』を対抗馬に推します。円谷プロが全面協力ですよ?ウルトラマンあんだけせつない役で出してるんですよ?ちょっとほっとけないです。自分の中では真ん中の3作品はわりとフラットなんですが、いろいろな要素を考えて序列をつけてみました。『FOREVER MINE』はちょっとあまりにも終わり方が…。

BEST COLLABORATION VIDEO

今年新設のコラボ部門。ってMVAは毎年ころころ部門が変わるんで新設も何も無いんですが。ここは一見激戦区に見えますが、ちょっと引いてみればやはり『Two As One』が浮き出てきます。『SCREAM』もフルPV見るとかなり力入ってるんだけど、どうもMVAの傾向に照らし合わせると無いような気がします。あと電気×スチャダラは『聖☆おじさん』だったらわからなかったんですが。とか言いつつこの2作も対抗馬としてかなり強いので、スコア上は近いところに位置づけてます。それにしても倖田來未は唯一のノミネートがこれってのが意外。SEAMO with BENNIE Kとか入ると思ったけど無かったなぁ。

BEST INTERNATIONAL VIDEO

  • [32] HUNG UP / MADONNA (dir.JOHAN SODERBERG)
  • [19] DON'T PHUNK WITH MY HEART / BLACK EYED PEAS (dir.THE MALLOYS)
  • [19] SPEED OF SOUND / COLDPLAY (dir.MARK ROMANEK)
  • [15] DIAMONDS FROM SIERRA LEONE / KANYE WEST (dir.Hype Williams)
  • [15] SITTING,WAITING,WISHING / JACK JOHNSON (dir.THE MALLOYS)

昨年から単独部門となり大激戦区になってしまったINTERNATIONAL。そうするとここばっかりは番狂わせはあり得ないでしょう。事前番組を見ていて、男性4組が流れた後にMADONNAが来た時は「あー決まっちゃった」と思ってしまいました。2番手に13ポイント差という強烈なスコアにその「やっちまった」感がはっきりと出ています。これが無かったらあとの4本がいい勝負だったんですが。COLDPLAYのシンプルながらも幻想的なPVも素晴らしいし、BLACK EYED PEASは何といっても今年の売れ方がすごかった。KANYE WESTJACK JOHNSONも切ってしまうのはあまりにも惜しいんですが…女王強し、と言ったところでしょうか。

以上14部門、一応予想してみましたが、もう一歩踏み込んでみましょう。ズバリ、BEST VIDEO OF THE YEARは!?ちなみにBEST VIDEOは必ずしも部門BESTを取ったビデオとは限らないので、本命以外も取った上で、10作品に絞って考えてみます。スコアは200点満点で。

BEST VIDEO OF THE YEAR

10作品まで絞り込むのが大変でしたが、以前から言っていたように、平井堅ケツメイシの一騎打ち。ただ『さくら』はすでにSSTV・VMCの両方で年間1位を取っているので、受賞となると『POP STAR』が一歩前に出てくるか、といったところ。そして対抗は稀代のコラボ2作品。ただコラボが対抗となると一発屋の可能性があるので簡単に大賞は与えないんじゃないかと。あとの6作品はベスト取るまでのインパクトは見られないものの、年間通して印象が強かったものを残しました。ホントは『Space Sonic』『粉雪』とかも入ってたんですが、年間通して、と考えるとちょっと弱いかなと。現実的に受賞の可能性があるのはこの10作品、というか実質上位の4作品でしょうか。

そしてBEST YOUR CHOICEの中間発表も見ておきたいと思います。

BEST YOUR CHOICE(2/5時点途中経過)

  1. supernova / BUMP OF CHICKEN
  2. Space Sonic / ELLEGARDEN
  3. 粉雪 / レミオロメン
  4. and I love you / Mr. Children
  5. キズナ / ORANGE RANGE
  6. 超特急 / ゆず
  7. UNDER THE SUN / RIP SLYME
  8. ブルートレイン / ASIAN KUNG-FU GENERATION
  9. さくら / ケツメイシ
  10. POP STAR / 平井堅
  11. JOY / YUKI
  12. 赤い電車 / くるり
  13. World Symphony / ACIDMAN
  14. HeartBreaker / TERIYAKI BOYZ(R)
  15. 修羅場 / 東京事変
  16. イッサイガッサイ / KREVA
  17. Story / AI
  18. 銀河 / フジファブリック
  19. 世界はそれを愛と呼ぶんだぜ / サンボマスター
  20. I My Me Mine (STRONG MACHINE 2 Ver.) / POLYSICS

なんとトップ10全てが男性ボーカル!トップ20全体で見てもYUKIとAIしかいません(POLYSICSはカウントしていいものやら)。そして現在トップのBUMP OF CHICKENはなんと3年連続BEST YOUR CHOICE受賞がかかってます。で、こうして見るとやっぱり部門受賞のところで「こっちの方が受賞の可能性高いのに」と言いたくなるような曲がランクインしてます(『世界はそれを愛と呼ぶんだぜ』とか『イッサイガッサイ』とか)。個人的には『粉雪』が予想の方では弱いのでここでまくって欲しいところです。とは言っても俺はすでに投票を済ませてしまったのでどうにも出来ないんですが。

あーあとBEST DIRECTORは省略します。傾向としては新鋭のディレクターが受賞するケースが多いので、強いて名前を挙げるならスミス、小島淳二、児玉裕一福居英晃あたりか。特にスミスのPVインパクト強いしなぁ。まぁ最近のディレクター事情がよくわかってないので予想しようが無いんですが。

そんな訳で全ての予想が終了。長かった…。最後に、誰かBEST YOUR CHOICE投票して、もしも授賞式のチケット当たったなら誘って下さい。