logic system continued.

http;//d.hatena.ne.jp/hello-m/ ではてなダイアリーで12年間書いてたブログ『logic system』から引っ越してきたので、その続き、という意味での『continued』。

ABC。

まず自分について。年が明けてから、モチベーションもさることながら、身体的な面で、「まともに対策は出来ないな」と判断した段階から、ペーパーは通れないのはわかりきってました。しかし、いざペーパーを解いてみると、やっぱり自分の出来の悪さに打ちのめされる。firstで立ち上り、secondで燃え上がった中央特快の力を、どうにか意地で見せられないかと思ってたが、今の特快が完全に弱体化しているのはわかっていたし、ましてや今回は自分とモソしか参加しないというのが1週間前に判明した結果、そういう意味でも気持ち的に落ちてました。ペーパーを改めて自己採点してみると、9,9,9,7,6,9,6,4,2,3で64点(実際には漢字とかでもう少しハネられてるかもしれないけど)。ボーダーが69点だったらしく、連続正解を考えると実質マイナス6点と、現役時代のfirstとほぼ似たような結果。間違えた問題・点数の両方から見ても、どこをどうしていればという余地の入らない、見事な負けっぷり。敗者復活も、7人というラッキーな組に入り、しかもいきなり1人いなくなった後に「レ・ドク・ト」「ベンガルール」と連続で取って真っ先にリーチをかけたにも関わらず、事前に「怖いのはこの2人だな」と思ってた2人に追っかけを喰らい、ラストは指で負ける。冷静に考えると、正解した2問はどちらも1人押しだったので、昨年1年間で何度もあった2Rの決定力不足がまたも出る、最悪の循環。どうしていいかわからない、と思いつつ、まだこの結果に「悔しい」と思える分、伸び代はあるのかな、とは思う。ただ、クイズは第二、第三程度の趣味、というスタンスは変えるつもりは無い。abcで通った時だって、本当に一時的にクイズの優先度をぶち上げたってだけだし。
自分以外について。三輪ちゃんが抜けたことが一番の衝撃だった。abc世代ながら学生時代は一度もペーパーを通れず、さらに条件が厳しかったはずの今回、ペーパーを通過したという事実は本当にすごいと思うし、同時に「何してんだよ俺」という思いに苛まれた。まぁ同じ思いだったのはきっと俺だけじゃないと思うけど。もう一つは、前述のモソが48位で抜けてくれたこと。直前の特快でのアップを見る限りでは、結構不安があった。それだけに、俺の代わりにやってくれた、という思いで自分のことのように喜んでた(まぁここでも「ていうかそこまで思うなら自分の力でどうにかしろよ」という思いがあった訳ですが)。2Rは惜しいところで負けたけど、互いに喜んで、奴の「天4頑張ろう」というセリフで、特快まだ大丈夫だな、と思った。全体的にいろんな「まさか」があった中、いろんな世代に檄を飛ばしてるのが、やっぱり楽しいな、とちょっと思った。
大会について。オペレーションについては文句無し。というか文句が言える立場にいない人間が言うのも何だけど。ミスはあったが、ミスは不可抗力で必ず起きるものなので、そこからいかにリカバーするか、の方がはるかに重要。それも含めての合格点です。気になったのは、消費問題数が全ての企画において、abcよりも圧倒的に多かったこと。押しが早かったのもあるけど、会場の空気に後押しされて、進行が若干ヒートアップした、という判断になってしまうのかな。実感は無いけど、後から映像で振り返って両方を照らし合わせてみるとわかる部分かもしれない。問題に関しては、長さにしても難易度にしても、abcより振れ幅は広かった、という印象があります。事前の予想では「学生相手のペーパーをそのまま出してくる訳は無いだろう、トップ95、ボーダー75想定で作ってくるだろう」と思ってて、後からリックに確認したらまさにその通りだったとのことだったんですが、実際の結果は92〜69と、結構ずれましたね。しかし2R以降の早押し問題では、突飛な問題は無かったし、思いっきり難化しているという印象も無かったし、やはり俺が評価出来る部分では無いと思います。気になった点を挙げるとすれば、決勝で実況・解説が入らなかったので、変なところで笑いになっちゃったなぁ、と。りゃーさんの言葉を借りれば、フロントスタッフの最大評価は「プラス」ではなく、「マイナス」の無い「ゼロ」である。今回がどうだったかは、とりあえず俺は評価を控えます…と、言いたいところだが、おそらく俺が書かなければならない部分について。俺が評すると、絶対に「言い過ぎ」「そこまで求めるのは酷だ」「お前の主観だろ」とかいう反応になると思うんですが、立場上、俺がスルーする訳にはいかない、というか俺しか書く人間はいないと思うので、主観だろうが何だろうが書きます。
音響について。また、大会の必須用件では無いところに関して「そこまで書かなくても」とか返ってきそうですが、abcを下敷きにしている以上、「必須用件」では無いにしても、音響も「大会の本分」だと俺は認識しています。まず選曲に関しては、自分の趣向とは反するものでした。大会を開くスタッフが「絶対にこの曲でやりたい」というこだわりをもって選曲したのなら、それ以上の正解はありません。しかし、主に効果音部分に限っては、スタッフの要請で提供したんですが、abcとは違うオリジナルの選曲でやるんだったら、ここも自分達でやって欲しかった、というのが本音です。abcのノウハウをそのまま踏襲した部分と、自分達で出来るからやろうと判断してやった部分という棲み分けがあった中、音響がどちらにも行かなかった、というのが残念。そもそも音響はノウハウ公開してねぇじゃねーかよ、と言われそうですが、音響班の意向として、「ノウハウが必要だったら連絡してくれ」という姿勢を取っています。これは、単にセットリストを公開したり、説明書を書いて伝えられるという物でも無い、という側面が大き過ぎるからです。今回スタッフがおおいに悩まされただろう、会場設備による制限、というのもあっただろうし。全面的に協力してくれ、アドバイスだけでも欲しい、といわれたら、その用意はあります。ただ、そういったことをしたくなくて、自分達の解釈でやりたい、という結果があれだったのなら、それは大いに賞賛されるべき部分だと思います。効果音の協力に関しても、本当に直前の要請だったので、俺はそう解釈しています。
終わってから音響担当のqwerty君や、選曲の一部を行ったリックと、このへんの話をしているうちに、「どうすればそんなに幅広く選曲出来るんですか?」と聞かれたので、本来踏み込む部分ではない「趣向」の部分について書きますが、きょうびの大会だと、「四つ打ち流しっぱ」というのは、結構やってるところは多いです。で、前後はともかく、クイズの進行中はあまり主張してはいけないので、メロディやトーン、曲調などはあまり耳に入ってきません。すると、四つ打ち曲が続くと、どんなにメロディや曲調が変わっても所詮は四つ打ちなので、「なんかただただビートが刻まれてるだけだなー」となって、飽きてくるんです。それ故に、「問読みとぶつからず、単調にならず、かつ存在感は残す」というのが、実現出来ているかどうかは別として、自分の理想形です(この他に自分の中での制限があったりするんですが、より主観になってしまうので割愛します)。そういった理想形に近づくために、選曲を幅を広げるためには、普段聴いている音楽の幅を広げるか、自分の好きなジャンルが限られているなら、それをより深く追求していれば自然とバリエーションは広がると思います。極めてありきたりですが、音楽好きが普通にやっていることをやるだけだと思います。
「次」について。今回、ピウがabc経験世代の積極的な応援を宣言しており、宣言通りの優勝を果たした訳ですが、個人的には大会前から、どんな問題が出ても、「フォーマットを熟知しており、空気を掌握している」という意味では、ピウ以外の人間が優勝するビジョンを考えるのが難しかったです。今回、abc経験世代で、ペーパーを通過した参加者は12人。もしも「次」があるとしたら、今度はabc未経験世代のリベンジが、確実にあると思います。参加者にとっては、それがどういう化学反応になって、どうぶつかるか、というのが一つの面白みになると思うし、スタッフにとっては、今回の評判を聞いて増える参加者数に対して、今回と同じオペレーションを保てるか、といったところが焦点になるでしょう。ってほとんど当たり前のことしか言ってないけど。ただ、無理をして2回目をやる必要は全く無いです。それはスタッフが一番よくわかっていることだと思うし。
偉そうに長々と書いてきましたが、一参加者として、白熱した戦いと、学生達が結集した「力」を見せて頂いて、また、上述した「二つの世代」の交流の場を提供して頂いて、感謝しています。本当におつかれさまでした。
以下余談。ひさびさにかちぬけさんと話をさせて頂いて、five-starの話が出て来て、しかも「評判良かったらしいじゃない」とまで言ってもらえて、びっくりしました。自分が知らないところでも話は伝わってるんだなぁ。それで思ったのは、abcやマンオブ、Quiz Road Cup、そして件のかちぬけさんが続けてきた勝抜杯、また毛色は違うけどGTOやISD、ジャンルは違うけど24時間イントロのように、継続して成功してきた大会には到底叶わない、という当たり前の事実。既定のフォーマットを作り上げたとしても、それだけで高水準を保てる、という訳では無いんだし。自分はあの1回に全てをこめたつもりだし、また何かをやるとしても、前にやったことを超える物を作れる保障が無ければ、絶対にやる訳にはいかないと思ってる。次にやる時は個人杯では無いだろうし、どうなることやら。