logic system continued.

http;//d.hatena.ne.jp/hello-m/ ではてなダイアリーで12年間書いてたブログ『logic system』から引っ越してきたので、その続き、という意味での『continued』。

『ホノカアボーイ』。

途中で寝て起きてしまって評価出来るもんじゃないんですが(2度目)、はっきり言ってあれはうとうと来るよ、って感じの映画。世界観だけで押し切ろうとしてないか、って感じが強い。展開の単調さとか、起伏の少なさとかは、あえてやってるってのはわかるんだけど、なーんか物足りない。『ハルフウェイ』見た時も似たような感情があったなぁ。
別に俺はプロットが薄い映画を否定してる訳じゃないんですよ。けど、プロットに大きな起伏が無いのだとしたら、それ以外で客を引きつける要素っていうのは世界観だとか映像美だとかであって、それだけで持っていくっていうのはかなり困難なんです。同じく途中で寝てしまった『天国はまだ遠く』の時は、起伏はかなり薄かったんだけど、展開はあったので、ちゃんと見て評価すべきだな、と思った。けど『ホノカアボーイ』に関しては、途中で寝てしまっても評価が出来てしまいそうな気がするのは何故だろう。
あざといとか、そういうことは無いんですよね。キャラクターも場面設定もみんな自然だし。つっても、登場人物がみんな日本語ベラベラなのには激しく違和感があったけど。いくら日系人多いっつったって、年寄りは日本語の発音あんなにうまくないし、中年層ほど、絶対にピジン的に英語が混ざるはず。長谷川潤演じるマチルダが、そういう意味では一番自然だった。そこからして、「何がしたかったんだろう?」って感じ。『かもめ食堂』の二番煎じ感が否めない…しかも向こうはちゃんと言葉や文化に忠実だったし…。
別に『愛のむきだし』以来、何を見ても軽く感じてしまうとか、そういう訳じゃないっすよ。むしろ優しい感じの映画を、わかって選んでる訳だし。まぁそれを差し引いても、あれの衝撃を超える映画にはしばらく巡り合えないだろうなぁと思うけど。
ストーリーは別にして、一応ハワイ好きとして、ホノカアの街並みとか雰囲気に期待してたんだけど、事前番組やCMで見た以上のシーンがほとんど出て来なかった。これが大幅なマイナスポイント。プロットが無くてもここで頑張ってれば、十分楽しめたと思う。つまるところ、日本でも田舎町でも十分成立してしまう話を、ホノカアっていう街と文化でごまかしてないか、と。いや、それは言い過ぎか。けどどうしてもホノカアである必要があったか、と問われると、俺は答えに窮すると思うな。
評価は6.0。ただし途中を見ていないということで仮評価です。